それでも会社は回ってる
2016年8月8日、天皇陛下が「お気持ち」を表明された。
この異例中の異例のビデオメッセージは、強く国民の関心を引いたはずだ。
ビデオメッセージが放送された同時刻、仕事の都合で東京駅付近にいた私は、恥ずかしながら人生で初めて号外を受けとった。
これまで号外が出されたニュースの中で、もちろん興味があるものも多数あったが、ちょうどそのとき外出しているということはなかったから、号外を受けとるのはなんだか気恥ずかしさもあったし、撮影しているカメラに映らないように怪しい動きをしてしまった。
もちろん私自身、このニュースには強い関心がある。だから全文を読みたかったし、報道機関の要約、見解も知りたかった。
同じように考えた人は多かったはずだ。
それでも会社では
一切、この件についての意見、感想は聞こえてこない。
職業上、新元号になった場合の影響調査とか、修正方針とか、そういう対策はすでに終わっていたから、改めて「お気持ち」が話題になることはなかった。
これが社会人なんだな、と思った。
良い悪いは関係ない。
話題にしない方が無難、な話題はもちろん話題にしないのだ。
一瞬の恐ろしささえ覚えるよ。だって陛下の今後が示唆される一大事なのに。
とはいえ私だって自ら話題にあげようなんて思わない。
理由はただ一つ。
相手の素性がわからないじゃないか。
これが会社では一つのチームを形成しているわけだから、人間とは器用なものだ。
あー、ゾッとした!
やっぱりこれだね